英語がほとんど話せない状態でアメリカの現地校に入学した子どもたち。
最初は不安もありましたが、3年間で英語力は大きく変化しました。実際にどのように成長していったのか、時系列でまとめました。
アメリカ現地校での英語力の変化
| 時期 | 英語力の変化・成長の様子 |
|---|---|
| 渡米直後 | 英語がほとんど話せない状態で現地校に入学。先生や友達の英語を理解することも難しい |
| 半年後 | 英語の聞き取りが少しずつできるようになり、学校生活にも徐々に慣れてくる |
| 1年後 | 日常的な英語表現が身につき、友達とのコミュニケーションが増える |
| 1年半後 | 現地校で求められる英語力の基準に到達 |
| 2年後 | EL(英語学習者向け)クラスを卒業 |
| 3年後 | 英語での学校生活が定着し、学習面でも成長を実感 |
子どもの英語力は、数カ月で急激に伸びるというよりも、現地校での生活を通じて少しずつ身についていきました。
特に、日常会話ができるようになることと、授業で使う英語を理解できるようになることには違いがあると感じました。
アメリカの現地校では、英語力だけでなく、授業の進め方や学校生活も日本とは大きく異なります。実際に子ども2人を3年間通わせて感じた日本との違いについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:アメリカの小学校は日本とどう違う?現地校に子ども2人を3年間通わせた体験談
渡米前の子どもたちの英語力

我が家の場合子どもたちは、渡米前は英語が分からない状態でした。
ドライブ中の車の中で英語の歌を聴く、など少しは英語の音に触れてはいたものの、ほとんどゼロの状態だったと思います。家庭で英語を教えることもなかったです。
ただ、転入時に少しでも子どもの負担を減らしたいと思い、渡米前の1〜2ヶ月ほど、セイハのオンライン英会話「UPトーク」という、フィリピンのセブ島とオンライン英会話できるサービスを利用しました。簡単な挨拶や会話を練習していたと思います。
現地校に通い始めたころの様子

我が子は割と初めての境遇にも強いタイプだったので、転校初日も学校へ行くのを楽しみにしていました。まだ低学年だったこともあり、あまり身構えていなかったと思います。
初日は保護者同伴でクラスルームに連れていき、担任の先生と軽く挨拶を交わしてからクラスへ入っていきました。バスで帰ってくる予定だったので事務所で場所と時間を確認して、本当にちゃんと帰ってくるかな・・・とドキドキしながら午後を家で待っていたように思います。
子どもはというと、友達ができたよーと言いながら楽しそうに帰ってきました。もともと多民族な地域だったので、クラスメイトも色んな人種の子がいましたし、みんなフレンドリーなようで、すぐに10人くらい友達ができたと言っていました。低学年だったのでそれも友達を作りやすい要因の1つだったと思います。話せなくても、身振りで一緒に遊んだりしてくれていっぱい話しかけてくれるので、さみしくなかったと思います。
とは言え全く話せないので、トイレにいきたい、おなかが痛い、など伝えなければいけない時に伝えられるように、文章を書いたカードを何枚か作ってもたせていました。
英語と日本語で記入しておいて、必要なときに先生に見せられるようにしていました。実際にはあまり使わなかったようですが、持たせておいた方が良いと思います。海外子女教育財団が販売している、「サバイバルイングリッシュ」という本も役に立ちます。(Amazonでも買えます)学校で必要になる文章がたくさん載っていて薄いので、持っていきやすいです。
学校の英語学習支援(ELクラス)は役立った?
英語に関しては、英語が話せない生徒向けにEL(English Learning)のクラスがあります。自動的にそちらへ在籍するようになっていて、いつものクラスの授業中のどこかで呼ばれて30分くらいELクラスへ行っていました。
ELクラスでは通常のクラスでの学習のサポートとなるような英語の学習をするようになっています。最初に生徒の英語力(Listening,Speaking,Reading,Writing)を測ってくれて、レベルに応じた対応をしてくれます。
我が子はもちろん、全て6段階レベルの1から始めることになりました。転入して2週間以内くらいにELの先生から連絡がきて、面談がありました。子どもの英語力がどれくらいで、こんな風にサポートしていきますよ、という内容です。
先生方はとても親切でフレンドリー、外国人家庭の不安をよく理解されているので、何でも聞いてね、と言ってくれました。ELに関係ないことでも、分からないことがあって聞くと親切に対応してくれました。有難い存在です。
子どもはELクラスで、他クラスの外国人の子と一緒になって新しい友だちが増えていたと思います。ときにはそこで日本人に出会えることも。子どもにとって初めての場所で自分の居場所が増えることは、とても心強いことだったと思います。
肝心の学習内容ですが、これはELの先生によって大きく違ってくると思います。我が子の場合は英語の歌を歌ったり、単語カードを使ったゲームや、パソコンを使った学習などもあったようです。
そのお陰で大きく英語力が向上したかと言われればよく分かりませんが、ELの先生やお友達が気持ちの面でかけがえのないピースになっていたと思います。
半年後はどうなった?英語の聞き取りが少しずつできるように
クラスの中ですごく仲良しの子ができて、毎日楽しく通っていました。英語に関してはまだ話すなどのアウトプットは伸びていないけれど、少しずつ理解できるようになってきたレベル。
ELクラスの英語レベル6段階評価でいうと、Listeningだけが2へ上がってきていました。毎日の授業はだいたいルーティーン化されているので、言葉が理解できなくてもやることはだんだん分かってきます。それで何を言われてるのか少しずつ知っていくのでしょう。特に普段困ることはありませんでした。
算数に関しては、分かるものもありますがやり方が少し日本とちがっていたり、文章題などで文章の意味が分からないものはまだ解けない段階でした。成績に関しては英語のハンディが考慮されるので、あまり心配する必要はありません。とにかく楽しく学校に行ってくれればいいな、という段階でした。
親としてできるサポートは、たまに持って帰ってくる宿題をちゃんと一緒に確認して、ファイルに宿題らしきものがはさまっているとそれを手伝いながら一緒にやりました。
低学年のうちは音読や読書がメインの宿題だったので、分からない単語の発音を教えてあげたり、簡単な英語の本を読み聞かせてあげたりしました。(英語の本は学校の図書室で借りて帰ってくるのでそれを読んであげたり、担任の先生が古いものをくれたのでそれを読みました)
1年後、2年後はどんな感じ??

1年たつと随分英語の力が上がったように思います。通常の授業時間内で、1年に何回か全国学力テストみたいなテストがありました。現地の子と一緒の問題を受けています。
低学年は英語と算数、高学年は理社もあるようです。転入1年後には、英語が現地の子の基準レベルにあと少しで届くレベル、算数は現地の子の求められる基準レベルは達成していました。そして1年半たつと英語も基準レベルに到達しました。
ELクラスの英語レベル6段階評価でお話しすると、Listeningが3、Speakingが2、Readingが6、Writingが3です。ReadingだけはすでにELクラス卒業レベルです。もともと国語が得意な子だったのでそうなったのかもしれません。おしゃべりが好きな子だともっとSpeakingが伸びると思います。
この頃親としてできることは、引き続き宿題のサポートと、習い事の送迎だと思います。英語に触れる機会が増えれば増えるほど伸びるのは必至ですから、子どもの好きなスポーツなどの習い事を始めたら良いと思います。
我が家の場合は渡米後1ヶ月後からすぐに習い事を始めたのですが、スポーツならすぐに始めても英語が分からなくてもなんとかついていけるな、という感じがしました。
ただ、1番最初に始めたのがクライミングだったため、危険が伴うスポーツのため説明のところだけ保護者が通訳に入ってくれと言われました。私もペラペラではないので、同時通訳は大変でした・・・最初に始めるには、サッカーやバスケなど分かりやすいスポーツの方が良いかもしれません。そういったスポーツは言語が分からなくてもチームメイトのやっていることを真似してトレーニングすれば出来るので、やりやすいと思います。そこで一緒になった子と少しずつ友達になれるので楽しめるのではないでしょうか。
ピアノもネットで探して、近所の個人宅で指導されている先生のところへ半年後くらいから習いに行き始めました。その先生も、最初は保護者に通訳に入ってほしいと言われました。話していることが伝わらないと先生も難しいですよね。
半年くらいは私が通訳に入っていました。個人レッスンなので、通訳といっても大事なところだけ分かりやすく子どもに伝えてあげれば良いので、あまり難しくなかったです。
こういったことを積み重ねていき、段々と英語力が培われていったのではないでしょうか。
2年後にはELの評価もListening6、Speaking4、Reading6、Writng4というように伸びていき、ELクラスは卒業することになりました。
我が子はどちらかと言うと話し手より圧倒的に聞き手だったのでこんな伸び方をしているのかもしれませんが、友達とのやり取りには一切不自由していなかったので問題ないでしょう。とにかく、2年たつとELクラスは卒業して現地の子と同じ英語レベルとして扱われるようになりました。
3年後には・・・
低学年のうちから転入した我が子は完全に現地の子と馴染んで、友達ができ、英語も同級生の子に引けをとらないくらいできるようになりました。
もし高学年からの転入となると、こうはいかなかったかもしれません。英語の難易度が上がることと、友達の話すスピードの速さについていくのが大変だったり、人間関係が低学年の時よりも難しくなる傾向です。
ただ、フレンドリーな子が多く周りをあまり気にしない風潮もあるので、一概に難しいというわけではありません。我が子の感想から言うと、日本の方が人間関係には気を使うようです。
現地校で英語力が伸びた一方で、海外生活では日本語の学習をどう続けるかも切実な問題でした。わが家で実践した日本語学習については、こちらの記事にまとめています。
関連記事:海外駐在中の子どもの日本語学習|現地校3年間と帰国後1年のリアルな体験談
帰国後の英語力維持

折角身につけた英語力、すべて忘れてしまってはもったいないですよね。とにかく英語を忘れないうちに目に見えるものとして残しておこうと思い、帰国後1ヶ月以内に英検を受けました。
帰国前にオンラインで出願しておき、S-CBT試験という日程がたくさんある試験を受けました。通常の英検より少し割高かもしれませんが、一次試験と二次試験が一緒になっていて1日で終わるということと、日程の選択肢が多いので気に入っています。
また、ELの試験や現地校でのテストなどでパソコンを使った試験に慣れていたので、パソコンを使うS-CBT試験にしました。

試験前1週間くらいは試験対策を手伝いました。市販の英検対策本(S-CBT用)を購入し模擬試験を1〜2回受けたり、Speakingの面接官役になって質問を読んであげました。
どの受験級を受けるかは、都心では帰国子女受験の為に準1級を小5〜6の時に取得するという話を聞いていましたので、その辺りを参考に、小4→2級、小2→3級を受けさせました。あまり無理せずに負担なく合格できる級に設定したくてこのようにしましたが、我が子にはちょうど良かったと思います。
英検ではReadingやListeningは簡単なので、もう1つ上の級でも大丈夫そうですが、Speakingが我が家の場合はもっとトレーニングしないと厳しいかな、という感じです。
その後の進路によって上の級を目指すかどうかは変わってくると思いますが、2026年現在多くの私立中学の受験で英検準2級以上を取得している子どもに対し加点するという制度が取り入れられてきています。英検をとっておくと、その後の進路の幅を広げることにつながると思います。
詳しくはこちらの記事にまとめています。
関連記事:帰国子女の英語力を維持するには?アメリカ現地校3年を経験した小学生2人の実践方法
これから海外赴任するご家庭へ
英語は身につけばゆくゆく子どもたちの可能性を広げる世界的な言語です。ただ、あまり無理はさせたくないし出来るだけ楽しい生活を送ってほしいですよね。
海外での学校生活を楽しめるように、お子さんの様子に合わせてサポートしてあげたいですね。英語を通して友達ができたり、日本とは全く違う環境に身をおくことはなかなか出来ない貴重な経験です。
きっとその経験が子どもたちの成長に良い影響を与えてくれると信じて、親子で楽しんで下さい。
