YouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」がおもしろい。
有隣堂とは神奈川県を中心に東京、千葉に約40店舗を展開する書店チェーンである。オウンドメディアとして「有隣堂しか知らない世界」を運営している。
このYouTubeチェンネルがとてもおもしろい。
「マツコの知らない世界」がチャンネルづくりの下地にあるのは一目瞭然なのだが、動画のクオリティがとても高い。
本や文房具の世界を、社員が愛をこめてお伝えするチャンネルです。 創業111年の老舗書店独自の世界観を、ぜひ楽しみながらご覧ください。 きっと皆さんの役に立つ情報があるはずです。
YouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」のチャンネル紹介文より
R.B. ブッコローという鳥(ミミズク)のキャラクターがMCをしており、個性豊かな有隣堂の社員が登場する。
文房具王になりそびれた女シリーズ
文房具王になりそびれた女 文房具バイヤー岡崎さんが登場するシリーズがある。
このシリーズは最新文房具や人気の文房具の紹介動画となっている。
岡崎さんとブッコローとの掛け合いは固定ファンが付いている。番組として単純に観ていておもしろいのだが、それ以上に最新文房具の進化に驚かされる。
こちらの文具プランナー vs. 文房具バイヤー対決もおすすめだ。
有隣堂チャンネルを観ていて、初めて万年筆とはどういうものかを知った。万年筆は筆圧なしで文字をかける筆記用具である。文筆業の方がただ気取って使っているわけではないのだ。
新明解国語辞典の紹介回は秀逸
新明解国語辞典という辞典がある。この時点の存在を知っている方は多いと思う。少なくとも時点の名前は聞いた覚えがあるし、観た覚えもある。
ただ中身の魅力については知らない方がほとんどであると思う。
その魅力を余すことなく、たった8分の動画で伝えるのがこちらの動画である。
新明解国語辞典のユニークさ、その背景にある辞書づくりの姿勢がバシッと伝わってくる動画となっている。単純におもしろいので是非みていただきたい。
凡人の意味が気に入っている。この意味を知ると、うかつに人に凡人と言えなくなる。
是非動画で凡人の意味を確認してみてほしい。
古文訳J-POPの世界シリーズ
有隣堂アルバイト歴3年の折橋慧さんのシリーズ。
第1弾はofficial髭男dismの「Pretender」の古文訳。時代考証をした上での古文訳は秀逸。
現代文の歌詞は単純に古文訳できない場合があり、その場合は歌詞の意図を読み解いて古文に意訳をするという意欲作。
有隣堂の層の厚さを感じさせる動画。
マニアックな雑誌シリーズ
有隣堂は書店チェーンということで雑誌紹介シリーズもよい動画が揃っている。
書店をプロレスで私物化した男 佐藤貴広さんが紹介する「プロレス雑誌の世界」は、表紙が尖っている往年のプロレス雑誌の魅力を語り尽くす動画。
頼れる姉御主任 大平雅代さんが紹介する「寄席演芸専門誌の世界」もなかなかいい。
寄席への熱量がビシバシと伝わってくる。
夜の書店を徘徊するシリーズ
こちらはなかなかの謎企画。夜の書店を徘徊するシリーズ。
夜の書店を懐中電灯で照らしながら回るというもの。本当に怖いことが起こる回もあり、なんとも言えないシリーズだ。
まとめ
この他にも新人作家さんが登場したりといろいろとバラエティに飛んだ企画による動画が目白押しの「有隣堂しか知らない世界」チャンネル。
有隣堂の動画制作では「社員が本当に好きなものを紹介する」ことにこだわっている。
そのため、出てくる有隣堂社員の熱量がすごい。本当に良いと思って語っているということが伝わってくるので説得力がある。そして、それを冷静沈着に処理していくブッコローとのバランスが絶妙だ。
有隣堂チャンネル「有隣堂しか知らない世界」は必見のYouTube動画だ。ほぼ全部を観てしまう勢いでハマっている。中毒性にご注意を。