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湯本豪一記念日本妖怪博物館(三好もののけミュージアム)体験記 – 最新デジタル技術×妖怪の組み合わせがおもしろい。

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アート鑑賞
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広島県三好市にある湯本豪一記念日本妖怪博物館(三好もののけミュージアム)は、民俗学者・妖怪研究家である湯本豪一氏が蒐集した妖怪コレクション約5000点の一括寄贈を受けて誕生したミュージアムだ。

なぜ三好に妖怪博物館があるのか。実は三好は妖怪と縁が深い土地だからである。

江戸時代中期、三好藩の武士・稲生平太郎の屋敷で1ヵ月に渡って起きた怪奇現象が頻発した。その目撃談をもとに描かれたという妖怪物語「稲生物怪録絵巻(いのうもののけろく)」が残されている。

今回、初めて三好もののけミュージアムに行ってきた。期待以上だった部分、そうではなかった部分とがあった。

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三好もののけミュージアム – 基本情報 –

三好もののけミュージアム

住所:広島県三次市三次町1691番地4

開館時間:9:30~17:00(16:30 最終入館)

入館料:大人600円(480円)、高大生400円(320円)、小中生200円(160円)
※()は20名以上の団体料金
※チームラボ妖怪遊園地を利用しない場合(観覧のみ)は団体料金と同じになる。

三好もののけミュージアム HP: https://miyoshi-mononoke.jp/

自分だけのオリジナル妖怪が目の前に現れる!

三好もののけミュージアム内には「チームラボ妖怪遊園地」というアミューズメントコーナーがある。

まず、かっぱや天狗といった妖怪や人の塗り絵シートにクレヨンで色塗りをする。それを係の方に渡すとスキャナーで画像が取り込んでくれる。しばらくすると目の前のスクリーンに自分だけのオリジナル妖怪が登場するという楽しい体験型コーナーだ。

チームラボ遊園地

画面をタッチすると妖怪が動いたりするので楽しい。子どもたちが楽しんだのはもちろん、大人も楽しめるコーナーになっている。

チームラボ妖怪遊園地は利用時間が決まっている。
入館時に利用回を予約をすることができ、利用時間は各回20分間、5組まで利用することができる。

チームラボ妖怪遊園地内に妖怪カメラコーナーがあり、妖怪と一緒に写真が取れる。撮った写真はLINEで画像をダウンロードすることができる。

常設展 – 稲生物怪録絵巻

三好もののけミュージアムでは、常設展として三好の妖怪録である「稲生物怪録絵巻」が常設展として展示されている。館内は写真撮影可になっているが、こちらの常設展コーナーについては写真撮影が不可となっている。

稲生物怪録では日付毎に起きた怪談現象が絵巻に描かれている。絵巻の主人公は実在の人物であるため、実に興味深いコーナーである。

本当に起きたとしたらぞっとするような光景が描かれている。これが1ヶ月間続いたというのだから恐怖以外の何物でもない。武士でなければとっくに逃げ出していると思う。

妖怪展示は子供ウケしない

妖怪博物館であるため、妖怪展示がメインだ。

妖怪展示については常設展と企画展の2つがあるが、ぐるっと展示スペースを端から端まで歩くだけなら3分くらいの距離である。思ったよりもとてもコンパクトである。

まる一日ゆったりと楽しめるような規模ではなく、半日でも十分楽しめる規模のミュージアムだ。

常設展では日本の妖怪が展示されている。

人知を超えた自然現象に対する畏怖や、心の不安から生み出されてきた妖怪。絵画や書籍、日用品、玩具などから、妖怪が人々の生活に密接に関わってきた様子を紹介します。

三好もののけミュージアムHP:https://miyoshi-mononoke.jp/exhibition/

展示内容はやや大人向けと感じた。少なくとも子供ウケはしなかった。

その理由としては子どもたちが知っているような有名な妖怪の絵や展示が少ないからだと思われる。子どもたちが知っている妖怪を見せに行くことを目的にするとがっかりすることになる。

企画展としては「江戸・明治 妖怪事件簿」展が開催中だった(’21/3/11-6/8)。

「江戸・明治 妖怪事件簿」

古来、人智を超えた不思議なできごと、あるいは妖怪の出現は「事件」としてとらえられ、記録され、時に表現されてきました。本展は、所蔵の江戸・明治の錦絵を中心に、現代のヒバゴンまで、「妖怪」と「事件」をキーワードに妖怪事件簿をつづる企画展です。

三好もののけミュージアムHP:https://miyoshi-mononoke.jp/exhibition/

錦絵とは木版多色刷りの浮世絵のことで、庶民が描き、庶民が愛した庶民のための芸術である。錦絵の妖怪画には社会風刺が込められており、絵を読み解くことで当時の世相がわかるというおもしろい内容だった。

大人にとっては面白い展示だったが、子供ウケはしない内容だった。

もっと知っている妖怪の絵がたくさんあれば、最近妖怪が好きになりつつある子どもたちも楽しめたと思った。グッズコーナーで妖怪図鑑を買ったので、次に訪れるときはもっと楽しめるようになっているはずである。

展示室入口前にあるデジタル妖怪図鑑は子供ウケした。タッチするのが楽しいようだ。

デジタル妖怪図鑑

まとめ

三好もののけミュージアムに初めて行ったが、チームラボ妖怪遊園地やデジタル妖怪図鑑などは期待以上だった。最新のデジタル技術と妖怪という組み合わせがおもしろい。子供ウケもしていたので家族連れとしては大満足である。

一方で企画展や常設展の内容としては大人向け、もしくは妖怪にかなり詳しい子供向けといった印象を受けた。とはいえ、チームラボ妖怪遊園地があるため全体としてはとてもよいバランス構成になっていると思う。

三好もののけミュージアムは、もののけとはなにかを考える本格派の妖怪ミュージアムなのだ。

水木しげる記念館の内容を期待していくと拍子抜けするかもしれないが、妖怪やもののけとは何かを考えさせられる大変おすすめのスポットだ。

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