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【書評】藤原和博著『35歳の教科書 今から始める戦略的人生計画』ー 40歳以降キャリアを輝かせるために今どうするか。

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読書
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ふと30代中盤に差し掛かっている事実に気づき、不安になる。

30代中盤になってくると40代が目前に迫ってきている実感が増してくる。そして、これまでの人生を振り返って、これからどうしていくべきかを考える。これからどうしていきたいのか。

私自身も40代が視野に入ってきたことで不安になりました。そして、学生時代に読んだ藤原和博著『35歳の教科書』を読み直してみました。

35歳の教科書

藤原 和博 筑摩書房 2021年03月12日頃
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前半部分の価値観の変化の部分については内容が古く感じられる部分もありますが、40代以降を見据えて、戦略的に人生を計画していく、という考え方の部分は今でも重要な提言となっています。

実際に35歳を目前に控えた立場で、読み直してみて、これはと思った部分を紹介します。

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30代は迷いながらも方向性を決める時期

20代は仕事を通して夢中になれることを見つける時期。どんな経験を積むのかを決めて、とことん打つこむことが大切です。

藤原和博著『35歳の教科書』p.96


20代を振り返ると社会人として、仕事を身につけること、そして仕事に必要な能力を高めることに必死でした。20代後半で転職をしたため、30代前半も20代の延長線のような形で進んできた印象があります。

ふとキャリアの節目に立ったときに、これからどうしていきたいのかは漠然としていることに気が付きました。

 30代は迷ってもいい時期だと思います。20代のがんばりによって、一定のスキルは身についた。さて、ここからどうするか。しっかり考えるべきです。
 ここで決めた方向性は40代、50代と続きます。40代以降、人生の方向性をコロコロ変えるのは得策とは言えません。30代はこれからの数十年を見据えながら過ごす時期だと認識してください。

藤原和博著『35歳の教科書』p.98


30代は迷いながらも40代以降の方向性を決める時期である、と考えると、ただ漫然と無為に過ごすことはできないと思いを新たにしました。

 最も大事なのは、「自分の技術とは何なのか」について自身と向き合って話してみることです。その技術は会社の外でも通用する普遍性を持っているか。十分に磨き上げられているかを、しっかり検証してください。
 もうひとつは会社以外に打ち込めることを見つけること。40代、50代と続けていけそうなテーマであり、仕事で培ったスキルと合体させると大きなパワーが出るような事柄を選ばなければなりません。

藤原和博著『35歳の教科書』p.98


20代からの仕事を通して培ったスキルを磨き上げること。そしてそれに掛け合わせる形で、会社以外のフィールドで打つ込めることを見つけ、取り組むこと。

仕事以外のフィールドに視野を広げる時期が30代と言えそうです。リカレント教育による30代の学び直しという考え方ともマッチします。

100を基準に挑戦をしてみる

私がリクルートで営業マンとして働いていた時のことです。「青山通りの左側のビルを1日100件まわりなさい」と教えられていました。そうすれば妙な照れやくだらないプライドがなくなるからでしょう。まさに地獄の特訓でしたが実行した新人はみな2ヵ月で、ほぼ一人前になれました。

藤原和博著『35歳の教科書』p.192


目標を100に設定をして取り組むことで、ある一定量をこなすことができます。「量は質に転嫁する」というので、まずはある程度の量をこなすことが大事です。

私もこの100という数字は目標としてちょうどいいと感じています。新年の目標として、本を100冊読むこと、映画100を観ることを掲げました。

本を100冊、映画を100本、どちらもある一定量をこなすことでの蓄積には価値があると考えています。

また1,000を目標にすると、気の遠くなる数字のため挫折する可能性が高まりますが、100というのはちょっとがんばれば達成できるいい頃合いの数字です。

名刺なしで働けるのが本当の自立

会社員をしていると企業名ありき、会社を利用しての仕事の進め方が染み付いています。

名刺がなくても働けるか、名刺がなくても個人として仕事を任せてもらえるのか。

 私は誰でも独立すべきだと言っているわけではありません。もちろん、組織だからこそできる仕事もありますから、そこに価値を見いだせるとしたら、会社員として働くべきです。
 ただし、虚飾の部分は「自分の実力ではない」と自覚することが大切。その上で、肩書きとは関係のない、自分の実力を磨こう」と考えてほしいのです。

藤原和博著『35歳の教科書』pp.174-175


ここで言われている虚飾とは「地位+役職+人事権+予算権+事務所=虚飾」を意味します。

40代、50代の人生を見据えたときに、会社の名刺がなくても働ける個人であるために実力を磨くということは継続的に取り組むべきと思いました。

まとめ

30代中盤に差し掛かり、漫然とした不安、このままでいいのかという迷いを感じました。そして、何かヒントが欲しいと思い、本書を読み直しました。

本書を読んで、それらは必要な迷いであると感じました。40代以降の方向性を決めるために、必要な小休止であるとも思います。

とはいえ漫然と迷い続けても、物事が好転するわけではありません。本書で提唱されているような戦略的に人生を組み立てるという視点を持つこと。走りながら考え、必要に応じて軌道修正をし、取り組み続けることが大事であると思います。

私と同じような不安を持った方は本書を読んでみてはいかがでしょうか。

35歳の教科書

藤原 和博 筑摩書房 2021年03月12日頃
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