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【インド映画】「きっと、うまくいく」が最高におもしろい。- インドの競争社会の暗部を描きつつも笑える映画 –

5.0
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映画
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Amazon Prime Videoでインド映画の「きっと、うまくいく(原題:3 idiots)」を観た。

この映画は2009年にインドで公開されたいわゆるボリウッド映画(ヒンズー語の映画)で、インドで興行収入歴代No.1を獲得、インドアカデミー賞で史上最多の16部門受賞したコメディドラマだ。

ラージクマール・ヒラニ監督、主演俳優はアーミル・カーン(ランチョー)、R.マドハヴァン(ファルハーン)、シャルマン・ジョシ(ラジュー)、そして主演女優はカリーナ・カプール(ピア)である。

日本では2013年に劇場公開されている。

レビュー評価はとにかく高いが、この映画は2時間51分(約3時間)とかなり長い。

レビュー記事を読んでいると、人生で必ず観るべき映画とまで書いている人がいたものだから、土曜日の夜のゆったりした時間を使って、「きっと、うまくいく」をじっくりと観た。

これがとにかくおもしろい。一瞬足りともあきさせないのだ。

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「きっと、うまくいく」のあらすじ

日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。エンジニアを目指す天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械より動物好きなファルハーン、なんでも神頼みの苦学生ラジューの“三バカトリオ”が、鬼学長を激怒させ、珍騒動を巻き起こす。 抱腹絶倒の学園コメディに見せつつ、行方不明のランチョーを探すミステリー仕立ての“10年後”が同時進行。根底に流れるのは学歴競争。加熱するインドの教育問題に一石を投じ、真に“今を生きる”ことを問いかける万国普遍のテーマ。

Amazon Prime videoより引用

物語は飛行機の機内でファルハーンが1本の電話を受けるところから始まる。ファルハーンは友人のラジューに卒業以来、行方不明だったランチョーが見つかったかもしれないと電話をする。

ランチョーと再会できると思った場所にいたのは、学生時代ランチョーをライバル視していたチャトル、ひとりだった。そしてチャトルは10年前の9月5日を思い出せとふたりに言う。

ランチョーとは誰なのか、過去に何があったのかが気になったところで10年前の回想が始まる。

回想ではファルハーン、ラジュー、ランチョーが大学に入学した初日の出会いから始まる。コミカルなシーンが多く笑ってしまうのだが、物語のベースには厳しい競争とプレッシャーの中で過ごす大学生活の闇と、本当に必要な学びとはなにか、そしてインドの厳しい格差社会、と訴えるテーマは重い。

ランチョーがどういう人物だったのかが、その人間としての魅力を過去の回想を通して理解した頃に、物語は現在の視点に戻ってくる。そこでファルハーンとラジューはランチョーの実家を尋ねるのだが、そこにいたのはランチョー本人であるものの、彼が知るランチョーとは全くの別人だった。

ここからランチョーとは誰だったのかと、ミステリーとしての要素が加わり、物語のおもしろさが重層的に増してくる。この映画はほんとうにすごい。

ランチョーの学生時代の恋人ピアも加わり、物語の終盤で4人はランチョーのところにたどり着く。

映画を観た感想(100点)

物語の序盤から、映画のストーリーにぐっと惹きつける力がすごい。

そして、物語中盤のファルハーンとラジューが知る、ランチョーとは本当は何者だったのかのミステリーは中盤の中だるみしやすいところで、映画のストーリーに引き込み直している。このミステリーによって、観ている人が自分からぐっと前のめりに作品にのめり込んでいく。

インド映画の特徴である歌と踊りが2回登場する。ここで、あーインド映画を観ていることを思い出す。それまでは映画の世界に没流にしているため、いい意味で休憩の時間になっている。

そしてランチョーの正体を知ったとき、ランチョーが言っていたことばの意味を理解することで、物語の深みが一層増す。

観ているものをあきさせない上に、どんどん深みが増していくストーリー構成、重いテーマを扱っているにも関わらず、笑わせ続けるコミカルな演出。

こんなにおもしろい映画は初めて観たというくらいに、すごい映画だ。

映画の評価は100点。本当におもしろかった。

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